ファンの言葉で推しが変わってしまった話
いきなりですが、前回の一覧にはなかった話をしようと思います。
近々で問題視しているファンの方もいらっしゃるので。
さて、一般的に芸能人の推しは「ファンの言葉で推しを変えるなんてとんでもない」と思われがちではないでしょうか。
実際、私もそう思いますし、そう思っていました。
名前は伏せますが、私にはAくんという推しがいました。
年齢も近く、同世代ならではの親近感もありますし、もちろんイケメン。
長身の俳優さんなので、TVを通して見る姿も舞台のステージで見る彼も、とてもすらっとしていて格好いい。
かと思うと、どこか中性的な可愛らしい笑顔を見せることもあり、作品のたびに色んな顔を見せてくれる方でした。
そんなAくんに数年前、今までとは少し経路の違う仕事が舞い込みました。
実際はオーディションだったので、自分で勝ち取ったものです。
結果、今までとは違うファン層のファンがたくさんつきました。
その仕事後初のFCイベントでは、約半数が新規ファン、という感じでした。
ですが、彼は新規ファンの機嫌を取ることを最優先したのです。
もちろん私もその作品を見ていましたし、思い出や裏話などが聞けるのは嬉しかった。
でもそればかりではなく、もっと古参ファンも楽しめるような話題を提供できなかったのだろうか……と、今になっては思います。
結局、次のイベントから、古参ファンはほとんど参加しなくなりました。
また、新規ファンが増えたタイミングで、オンラインのFCを立ち上げ、そこでファンと交流をするようになりました。
グループチャットや、生配信、といったコンテンツに最初は色々なファンがコメントしていました。
それが次第に、固定された数名の存在ばかりが目に付くようになりました。
昨年ステイホームが呼びかけられイベントもオンラインになりましたが、参加するのはいつしか同じ面子ばかりに。
ファンとなったきっかけの作品の話を聴いたり、その役の決め台詞を言ってもらったり、そんな新規の言動にうんざりしたこともあり、私は少し距離を取るようになりました。
そして約一年ほどが経ちましたが、現状はさらに悪化しています。
一部の悪乗りしたファンが、推しがいじられキャラなのをいいことに、過剰にいじっています。
下ネタや、下品な話題も多いようです。
けれど、Aくんも嫌なものは嫌とは言えない少し優柔不断な温和な性格で、ファンの全てを受け入れてしまいます。
そんなファンの一部が嫌で離れてしまったファンも数名ではありません。
私も正直、このまま新規のファンの言いなりになるAくんなら見ていたいとは思いません。
あの仕事と出会うもっと前、色んな仕事に対して一生懸命取り組み、共演者や役者仲間を大切にしていた、あの頃のAくんに戻ってほしいと思います。
私がAくんを推してきた年月は、干支一周と少しです。
さすがに綺麗さっぱり忘れるには長すぎる時間です。
ファンによって変わってしまったAくん。
その彼を今度は私たちが元に戻そうなんておこがましいことは思っていません。
ただ、ファンは数年前の仕事がきっかけで付いた新規ばかりじゃないよと。
もっと前から応援していた古参のファンがいたことを思い出して、少しでも心の片隅にでも気に留めていただければ。
正直、今のようないくらでもお金を出す新規ファンを囲い込むようなやり方をしている運営も、その少数のファンが抜けた時のことを考えているのかなという感じです。
もっと幅広く、ライト層も含めて一緒に応援して行けるような界隈になるといいのに、と願わずにはいられません。