本業?副業?どっちも本業!
身も蓋もない話をすると、収入が一番多いものが本業だと思います。
昔からよく、女優や俳優が音楽活動をする*1ことに関しては「知名度を利用して云々……」とか「どちらも中途半端になったら」とか、何となく不評になってしまうことがある。
逆パターンも然りだ。*2
過去にも織田裕二や福山雅治など、どっちが本業なの? と思わずにいられない存在はいた。
最近は、元々歌手や役者だった者がアニメの声優を務める、という件が増えているようだ。
その裏にはアイドルもののアニメが増えたこともあるのかもしれない。
先日、「声優一覧」としてTwitteで回って来た画像に対して、「小宮有沙を声優にカテゴライズするのは違和感」という声を特撮を他たちが挙げていた。
確かに彼女の名を知らしめた作品は、特命戦隊ゴーバスターズの宇佐美ヨーコ役であることは揺らぎない事実である。
しかしラブライブ!サンシャイン!!で一躍有名声優となったことで、役者であることを知らないファン層が増えたものと思われる。
他にも、宮野真守のように声優、歌手、ミュージカル俳優として活躍している者もいるし、加藤和樹は元々歌手兼役者だったが最近は声優の仕事も精力的に行っている。
こうなってくるともう、本業なんて何でもいいのでは、兼業でもいいのでは、と思えてくる。
こんな私も、実は昔は俳優が歌う、ということに強い抵抗があった時代がある。
反町隆史の「POISON」とかだろうか。
時代的には織田裕二の「Love Somebody」もそうかもしれない。
モデル出身、ダンサー出身、などと言うのもあまりいい気分ではなかった。
しかしそんな私に、転機が訪れる。
2004年、私の好きなdoaというバンドのデビューが決まった頃だ。
メンバーの自己紹介欄を見ていると、吉本氏のプロフィールに一目見ただけでは理解しがたい文字が並んでいた。
「プロレーシングドライバー」
……は!?
レーサーが歌うの?
半信半疑で初ライヴを見に行ったが、歌の上手さと堂々たる振る舞い、三人のコーラスワークに引き込まれた。
生半可な気持ちで音楽を始めたわけではないということが、感じられた。
その後、あるライヴで吉本氏がこんなMCをした。
吉本氏「今後も、レースの合間に音楽をやって……」
メンバー「合間!?」
吉本氏「レースの日程は動かせませんから。別に音楽が片手間ってわけではないです」
更に同じライヴだったろうか、吉本氏はファンの前できっぱりとこう言い切った。
「どちらが副業とか言いたくない。僕にとってはどちらも本業!!」
本人がそう思っているなら、ファンがあれこれ言うことはもう何もないなと、安心して応援しようと決めた一件だった。