檸檬栽培日記

オタク/腐女子/セクマイ/精神障害者/田舎在住の人間が好き勝手語ります。

「オネエ」の定義が曖昧すぎる件

先日、とある番組でイケメン俳優・井深克彦氏が「オネエ」であることをカミングアウトしました。

私は若手俳優界隈もそこそこ詳しく、彼の出演舞台も何度か見ていたので、「やっぱり……」と感じた一人です。

女子力が高く、ファッションや美容に余念がないのはブログやTwitterを見ていればよく分かります。

殿方に好意があるような言動も、ちょこちょこありました。

ネット番組で恋愛相談を受けた時も、女子目線で男性を落とす方法を伝授していたし。

まあ、ビジネスオネエかもな、とも思っていましたが。

 

 

で、ですよ。

 

結局、「オネエ」って何?

 

 

ブログでもカミングアウトしていましたが、その時に使っていた言葉も「オネエ」でした。

後日ネット番組に出演した際も、「オネエであることをカミングアウトした」と紹介されていました。

 

私は非常にもやもやしました。

何故、バラエティでは「ゲイ」や「同性愛」という言葉を使わないのか。

話を聞く限り、彼は男性が好きな男性、だと思います。

また、バラエティで性同一性障害のタレントさんなどを扱う時も、「トランスジェンダー」などの言葉は使われず、「元男性」、「元女性」、「オカマ」、「オナベ」といった雑な説明だけがなされることが多いように思います。

なんで?

 

先日、オネエタレントの代表格であるマツコ・デラックスが自分の番組の中で言っていました。

「私は女みたいな格好(服装、言動も含むと思われます)をしたいと思うけど、女になりたいとは思わない」

これがバラエティ番組でいうところの「オネエ」の定義なんではないでしょうか?

端的にまとめると「同性愛者の異性装者」です。

何故、異性装をするのか。

それは、元々ノンケの男性は女性らしさに惹かれるからという理由もあるかもしれませんし、同性同士でカップルが成立した時に女性的な役割を演じたいという理由もあるかもしれません。

ただ、前述のイケメン俳優は趣味で女装をすることはありますが(コスプレの範疇だと思います)、普段の言動は男の子です。

「オネエ」ではないのではないかなあ、と思います。

 

そもそも、「ゲイ=オネエ」って思ってる日本人が多すぎませんか?

もしくは、オネエ以外のゲイはみんないわゆるガチムチだとか。

同性愛は生まれつきのものがほとんどで、言うなれば左利きがマイノリティなのと同じようなことです。

左利きは芸術肌、といった偏見もありますが。

でも、左利きがそうであるように、同性愛者にも別に画一化された特徴はないんですよ。

 

そんな中、見た目も言動も普通の男性にもかかわらず、あっけらかんとバイセクシャルを公言しているカズレーザーを見ると、不思議な安堵感をおぼえます。

 

 

LGBTが万人に正しく理解されるには、まだまだ時間がかかりそうだなあと思った出来事でした。